以前暮らしていた住宅には、開放的な空間と家族のコミュニケーションを考えて、リビング階段と小さな吹き抜けをつくりました。
暮らし始めた頃は、リビングに階段と吹き抜けがある風景画が目新しかったので、吹き抜けの上と下で話してみたり、階段に座って何かをしたりと、リビング階段と吹き抜けがある暮らしを楽しみました。
そして、実際15年の間、リビング階段と吹き抜けがある暮らしを体験したメリットとデメリットを、私たちと同じように、新居にリビング階段と吹き抜けを考えられている方の参考にして頂ければと思います。
リビング階段のメリット
- リビングが広く開放的に感じる
- 2階に声をかけるのにわざわざローカに出ないので便利
リビング階段の一番のメリットは、開放的な空間をつくれるという視覚効果だと思います。
その他、特に生活の中で大きなメリットを探すのが難しいくらいで、リビング階段の設置は後悔することが多いと感じていました。
ただ、その後悔の原因はリビング階段ではなく、設置する場所であったり家の性能が十分でなかった為でした。
リビング階段を設置すれば、とてもお洒落で開放的な空間になります。
なので、リビング階段の設置を考えるのならば、先にデメリットを知って対策をすれば後悔なく快適な住まいになるように思うのです。
リビング階段のデメリット
- 冬は階段からの冷気がリビングに下りてくるので寒い
- 来客と顔を合わせやすくなる
- 音やにおいが伝わりやすい
リビング階段の最大のデメリットは、冬場に2階から下りてくる冷気です。
リビング階段は吹き抜けと相性がいいので組み合わせてデザインされる場合が多いようです。私たちの以前の住居もそうでした。リビング階段だけよりも更に広々と開放的な雰囲気のリビングになります。
ただ、家の断熱性能を良くしないと、すごく寒いリビングになってしまします。
リビングでせっかく暖めた空気が、階段と吹き抜けから次々と2階に逃げてしまいます。
そして代わりに2階の冷たい空気が下りてくるのです。
冬になるとリビング階段に小さな風が吹く現象が起きていました。
ウチはリビング階段の近くにソファーを置いていたので、冬場は寒くてソファーの場所を移動して使っていました。
そして、部屋を暖めるのにもエアコンの暖房では寒かったので、石油ファンヒーターを使っていました。
いろいろある暖房器具の中で、暖かさを比較した場合の一番は、石油ファンヒーターのように思います。
けれど、リビング階段がある部屋では、十分に暖かいとは言えませんでした。
冬に暖かいリビングでほっこりしたいなら、リビング階段をつけるときは、家の暖房性能を良くする対策が必要だと思います。
最近は、リビングの階段に引き戸をつける寒さ対策もあるようです。
吹き抜けのデザインでは、ドアの設置は難しいですが、階段のデザインによっては、ドアの設置が可能なようです。
また、リビング階段では、来客と顔を合わせやすいというデメリットもあります。
子供の友達や私の友達が遊びに来たときなど、お互いに気を使うことになります。
子供が小さい頃は、リビング階段が遊び場になって、友達と走り回ることがしょっちゅうでした。
その他では、リビング階段があると、家族と顔を合わせる機会が多くなるので、コミュニケーションが取りやすいと言われていますが、リビング階段と家族のコミュニケーションは、また別なことだと住みはじめてから感じました。
子供の友達が来たときや、子供が遅くに出かける行動を把握できる…というのも、そんなに関係がないような気がします。
ですが、音やにおいが伝わりやすいというのは、とても気になるデメリットでした。
音もですが、音よりもにおいが家中に伝わることが嫌でした。
キッチンの垂れ壁をなくして、オープンにしていたのも、においが伝わってしまう原因の一つでしたが、それプラス吹き抜けのリビング階段だったので、料理のにおいが家中に広がりました。
リビングに階段と吹き抜けを考えるならデメリット対策を十分に…
リビング階段は、一見とてもお洒落なのですが、想像以上にデメリットが多いと感じました。
リビング階段を検討されるときは、設置する場所とデメリットの対策を考えて、快適なリビングにしてください。